小池都知事「カイロ留学の5年間は得難い経験」、そのわけは?=2020年五輪は「もったいない」精神で!「仮設施設を多用したい」

八牧浩行    2016年9月7日(水) 4時20分

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小池百合子東京都知事が記者会見。2020年東京オリンピック・パラリンピックの目標について「『コンパクト』は役目を終えた。次の段階は『サステイナブル』(地球環境を保全した持続可能社会)=『もったいない』でいく」と強調した。写真は会見する知事。

2016年9月6日、小池百合子東京都知事は日本記者クラブで記者会見した。2020年のオリンピック・パラリンピックの目標について、「コンパクトは役目を終えた。次の段階はサステイナブル(地球環境を保全した持続可能社会)=『もったいない』でいく」と強調。

国際的に浸透している「もったいない」精神を前面に押し出したいと語った。

さらに、8月に開催される20年東京五輪は熱い季節なので「遮熱性の高い舗装など日本の技術に期待したい」と述べた上で、世界各国で活用されるよう期待していることを明らかにした。エジプトに留学経験のある小池知事は「サウジアラビアのメッカ巡礼は熱い季節なのでヒートアイランド現象の緩和に、日本の技術がメッカで生かされると思うとわくわくする」と力を込めた。

また「私は70年代にカイロ大学に留学したが、その5年間は得難い経験だった。73年に石油ショックが起き、日本の政治家や企業のアラブ詣が始まった」と振り返った。「以来アラブ・イスラムの人たちとの交流が広がり、アラムコ(サウジ国営石油会社)前会長で現石油大臣など多くの人脈が培われた。先日もサウジアラビアの若い副皇太子が訪問してくれた」とアラブ通であることをアピールした。

その上で、「IS(イスラム国)はテロ集団であり、アラブ・イスラムの人たちを冒涜している」と非難した。

また東京を国際金融都市にするための特区制度活用や東京港を仁川、上海、サンフランシスコなどのような国際港に発展させることなどを目標として挙げた。

20年東京オリンピック・パラリンピックの成功へ、経費の徹底的な見直しに全力を挙げるとし、そのためには「仮設会場や既存施設の有効活用が不可欠だ」と強調。リオ・パラリンピックの閉会式に出席するため、再度リオ入りする際、仮設施設の状況をしっかり見てきたいと明かした。(八牧浩行

■筆者プロフィール:八牧浩行

1971年時事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務取締役編集局長等を歴任。この間、財界、大蔵省、日銀キャップを務めたほか、欧州、米国、アフリカ、中東、アジア諸国を取材。英国・サッチャー首相、中国・李鵬首相をはじめ多くの首脳と会見。東京都日中友好協会特任顧問。時事総合研究所客員研究員。著・共著に「中国危機ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外国為替ハンドブック」など。趣味はマラソン(フルマラソン12回完走=東京マラソン4回)、ヴァイオリン演奏。

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