<リオ五輪>最盛期迎えた日本体操男子、中国は金メダルゼロの「悲劇」に―中国メディア

人民網日本語版    2016年8月19日(金) 10時10分

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2015年世界体操競技選手権の金メダリスト・尤浩選手が、平行棒でバランスを大きく崩して落下し、リオ五輪の体操において、中国は金メダルの希望が完全に消えてしまった。

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2015年世界体操競技選手権の金メダリスト・尤浩選手が、平行棒でバランスを大きく崩して落下し、リオ五輪の体操において、中国は金メダルの希望が完全に消えてしまった。これで体操競技の中国選手の金メダル獲得数はゼロとなり、1984年に中国が五輪に復帰して以来、最悪の成績で、リオ五輪の旅を終えた。新華網と中国新聞網が伝えた。

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体操競技の最終日となった16日、中国からは■(■は登におおざと)書弟選手と尤選手が男子平行棒の決勝に出場した。■選手は、全体的にまとまった演技を見せたものの、最後の着地で後ろに小さく一歩さがってしまい、最終的に3位とわずか0.017ポイント差で4位に終わった。

これで中国体操チームの五輪の旅は終了。男子と女子の団体戦でそれぞれ銅メダルを獲得したものの、その他の種目で中国はメダル獲得には至らなかった。金メダル9個を獲得した北京五輪どころか、ロンドン五輪の4個にも大きく届かなかった。

体操競技のメダルランキングにおいては、米国が金4個、銀6個、銅2個で最多。五輪同競技で初の金メダルを獲得した英国が金2個、銀1個、銅3個で2位となり、日本が金2個、銅1個で3位と続いた。

体操競技は16日に最終日を迎え、中国体操チームは結局銅メダル2個だけ。「リオの悲劇」となってしまった。

メダルの数を見ても、「悲劇」というのは決して大げさではない。体操競技において金メダルゼロだったのは、1984年に中国が五輪に復帰して以来初めてとなる。平行棒やつり輪、段違い平行棒、平均台などの得意種目でも全敗を喫し、最悪の成績となってしまった。

これまで五輪で26個の金メダルを取って来た中国体操チームに一体何が起きたのだろう?

年表を見ても、中国の体操チームは現在、低空飛行となっており、成績が急激に落ちるのも決して不思議な状況ではない。北京五輪で金メダル9個を奪取し、ロンドン五輪でも4個を獲得。しかし、主力選手が次々に引退し、今回の主力10人のうち、五輪出場経験があるのは男子チームのリーダーである張成龍選手だけだった。

中国の体操チームは、本当の意味でのエースが不在だ。男子のエース・張選手と女性のエース・商春松選手は、楊威や劉▲(▲は王へんに旋)などのかつてのエースには遠く及ばず、日本の体操男子のエース・内村航平選手や女子団体と個人総合で金メダルを取った米国のシモーネ・バイルズ選手などのアイドル選手とも比較できない。

一方、日本の体操男子と米国の体操女子はともに最盛期を迎えている。また、ロシアの体操チームは資金援助を受けて台頭し、英国やドイツ、ウクライナオランダなどの欧州諸国は、特定の種目を強化する計画を実行し効果を上げている。

「悲劇」の影には注目されにくい原因もある。近年、女子の体操は力強く、美しい演技が高得点を得るようになっていると分析されている。中国の選手は、回転や両足を揃えたり、足の先をぴんと伸ばしたりする動作を得意としているものの、それらは既に「主流」ではなくなっている。中国の選手の平行棒の得意技である「腕支持振動技」は減点の対象にさえなっている。

黄玉斌ヘッドコーチは、「発言権がない」と肩を落とす。欧米の審判がずっと過半数を占め、ルール変更を毎回主導している。近年、日本の審判も発言権を有するようになり、日本選手の名前が付けられた体操の技も増えている。一方、現在、国際体操連盟に所属する中国の審判2人も重要な立場にはない。

審判は主観的に「美しい」かを判断するほか、最も基本的な「人材」にも課題がある。米国の4000以上の体操クラブが次々に選手を輩出しているのに対し、中国では登録されている体操選手が約2000人にとどまっている。つまり、スタート地点で既に「負けている」と言えるのかもしれない。

しかし、中国の体操チームは若いとはいえ、人目を引く点もきちんと残している。ロンドン五輪の男子個人総合の決勝に、中国からは誰も出場できなかったものの、今回のリオ五輪では、林超攀選手と■選手が出場し、5位と6位に入った。また、女子個人総合では商春松選手と王妍排選手がそれぞれ4位と6位に入った。また、王選手は跳馬と床運動でも5位に入賞した。これにより中国の体操女子が弱点を補い、反撃の一手に繋がるだろう。(提供/人民網日本語版・編集KN)

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