Record China 2008年1月5日(土) 16時37分
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学資援助をしてくれた人の恩を台無しにし、自分のことだけを考え行動する学生。こんな学生が最近増えているという。写真は北京大学の図書館。
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2008年1月4日、李(リー)社長は、北京大学大学院に通う苦学生・段霖夏(ドゥアン・リンシア)くんに4万元(約60万円)の善意の学資援助をしていた。ところが偶然、段くんがすでに退学しているだけでなく、その資金を使って自ら起業していたことを知った。12月27日、この案件に関する法廷が開かれ大きな関心を呼んだという。「法制周報」が伝えた。
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事件の経緯は次のとおり。
2007年7月…李社長は、段くんが1科目のみを取得後、ここ数年学校に来ていないだけでなく、すでに退学していることを知る。
同7月30日…この件が新聞で「貧乏学生4年でたった1科目の取得、援助者失望して善意の4万元の返還を求める」と報道され、大きな関心を呼ぶ。
同8月2日…段くんの両親と兄が李社長の自宅を襲撃。コップやテレビを壊すなどの大騒ぎ。襲撃の理由は、新聞報道によって段くんの前途を葬り去ったから。
その後、弁護士の調査により意外な事実が判明。
段くんがある会社の法人代表に納まっていただけでなく、25万元(約375万円)を出資してこの会社の50%の株式を取得していたことが明らかに。
これを知った李社長は「オレは起業するために援助したんじゃない。毎回電話で、しっかり勉強しろよと話してたのに。退学してなお学費をせびるとは詐欺じゃないか」と憤慨。
これに対し段くんは、マスコミのインタビューに「学資援助をしてくれる人の最終の目的は僕らが良くなること。だから早めに起業しようと思った。もし勉強を続けていたら、生活レベルは悪くなるだろう。援助してくれる人たちはそんな姿を見たくないと僕は思うけど。それに、もし家族のことを考えなければこのインタビューも受けないね、だって法を犯したわけでもないし」と答えたという。
裁判では、4万元の返還などをめぐって争われたが結論は出ず、裁判官は法廷外の和解を勧めたという。
閉廷後、李社長は「この裁判は天下の善意の人々に、騙されるな!と伝えるために争っているんだ」と語った。(翻訳・編集/HA)
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