海外で開発中止の新薬を爆買いする中国企業、安全性に懸念も―米メディア

Record China    2016年4月6日(水) 8時50分

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4日、米国などの市場では審査などで販売できていない医薬品が、中国では他のメーカーによって市場に並ぶようになっている。資料写真。

2016年4月4日、中国紙・参考消息(電子版)によると、ウォール・ストリート・ジャーナルはこのほど、米国などの市場では審査などで販売できていない医薬品が、中国では他のメーカーによって市場に並ぶようになっていると伝えた。

2013年、米製薬会社ブリストル・マイヤーズ・スクイブはある抗がん剤の開発を中止した。その後、同社はその認可を中国の再鼎医薬有限公司に譲渡。中国では抗がん剤を使った治療は高額で、国の保険でも対象外となっているが、上海に本部を置くこの企業の創業者は「中国の患者にも手の届く価格にしたい」と期待を語る。

再鼎以外にも、中国の複数の製薬会社が欧米企業との間で、中国では開発が進んでいない医薬品の共同開発に力を入れている。新薬の審査を国際的に行うには時間がかかるが、中国では医薬品の審査はそれらと比べると早い。

業界関係者によると、製薬会社の多くは以前から中国では臨床試験も販売もされたことのない医薬品を販売してきた。中国は薬品の認可について透明性を高めており、2007年には国家食品薬品監督管理局の元局長が賄賂で死刑となっているが、問題は今もなくなっていない。

中国ではある医薬品が現行の医薬品よりも優れていることを証明する必要がなく、品質の劣る医薬品が乱造される恐れもある。また、国家食品薬品監督管理局が虚偽の臨床データを提出した企業は厳しく罰すると宣言したところ、製薬会社は申請中の医薬品の5分の4を撤回した。

さらに、つい先日は安全性に懸念のあるワクチンが大量に中国で流通していたことが明らかになるなど、その効果だけでなく、安全面でも不安が広がっており、医薬品に関する制度改革の必要性が高まっている。(翻訳・編集/岡田)

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