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<アベノミクスに暗雲>東証株価が全面安、戦後初めて年初以来6営業日連続の下げ=中国株安・円高・原油安が背景―海外勢の買いも減退

八牧浩行    2016年1月12日(火) 12時45分

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12日午前の東京株式市場で日経平均株価は急落、午前の終値は前週末比375円安の1万7322円と、2015年9月30日以来の安値を付けた。日経平均株価の下げは年始以来6営業日連続で戦後初の異常事態。写真は東京証券取引所。

2016年1月12日、世界の株安が止まらない。12日午前の東京株式市場で日経平均株価は急落、午前の終値は前週末比375円安の1万7322円と、2015年9月30日以来の安値水準。円相場が対ドルで1ドル=117円台に上昇した上、中国・上海株や原油先物相場の下げが嫌気され、全面安の展開となった。

日経平均株価の下げは年始以来6営業日連続で、戦後初の異常事態。昨年8月10日に終値ベースで2万808円を付けた後は反落基調に陥っている。石油価格下落や中国景気の減速懸念を背景とした世界的株安の渦に巻き込まれたのが主因だが、安倍政権の経済政策であるアベノミクスの行き詰まりが拍車をかけている。

アベノミクスの一枚看板は「株高」。政策を総動員して株価を人為的に吊り上げ、円安に誘導してきたが、そのいずれも剥げ落ちつつある。 安倍政権が発足した2012年12月以来、東証株価が上昇したが、その特徴は“官製相場”の様相が濃かったこと。(1)積極的な公共投資、(2)日銀の異次元緩和と上場投資信託(ETF)買い入れ、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の株式購入比率拡大に伴う大量買い出動―などが相場上昇につながったためだ。

日銀が「バズーカ異次元金融緩和」に向けた国債買い入れと株価押し上げのためETF買い入れに投じた資金は膨大である。日銀によるETF買い入れは株式購入と同義語。日銀保有のETFは推定時価が8兆6000億円。2000年代前半の銀行保有株買い取りも含めると保有時価は10兆円を超える。日本株の2%弱を保有する計算で東証株価を押し上げる原動力となってきた。余力資金は3兆円といわれるが、日銀は買ったまま売らないため市場で流通する株が減少、価格形成が歪む恐れもある。一方で、日銀が将来「出口」戦略を余儀なくされ、売りに転じれば株価の下押し要因となってしまう。

GPIFは世界最大の政府系ファンドで、総額約140兆円。国民の年金資金を原資とし、従来は国債中心に運用していたが、14年10月末、運用ポートフォリオ(資産構成割合)を変更。国債の運用比率を下げ、国内株式の割合を全体の12%から25%まで拡大した。これにより新たに18兆円の東京株式市場への流入が可能となった。国家公務員共済などの共済基金も同様に株運用の比率を高め、政府系のゆうちょ銀行も株式を購入した。ところがGPIF運用資産の国内株比率は既にこの上限に近い水準に達している模様。

これら公的資金の買い余力は総計で十数兆円に達するといわれていたが、シンクタンクの試算によると既に底をつきつつある。元本が保証されない株式というリスクマネーは株価が急落した場合、“虎の子”の年金基金に穴を開け、最終的に国民にツケが回る。実際、年金基金は今夏以降の株価下落で9兆円余りの損失が出たとされる。

財務省が12日発表した対外及び対内証券売買契約などの状況によると、2015年の海外投資家による日本株投資買い越し額は2606億円の買い越しだった。買越額は14年(2兆6483億円)と比べて大きく縮小した。円相場も1ドル=117円台で推移。国際通貨基金(IMF)は15年7月下旬に発表した対日年次報告の中で、「構造改革を伴わない追加的な量的緩和は、国内需要を委縮させるだけでなく、円安への過剰依存をもたらし兼ねない」とけん制しており、円安に誘導しにくい面がある。公共事業への財政支出も伸び悩み、16年も国地方を通じた財政余力の縮小や建設労働者需給のひっ迫などにより期待薄だ。

実質賃金の下落から消費支出が低迷し、4〜6月期の国内総生産(GDP)は、3四半期ぶりのマイナス。速報値でマイナスだった7〜9月期のGDPは確定値で小幅なプラスに転じたものの、最近の家計調査で実質消費支出が減退。日銀のインフレ目標(2%)達成も絶望視され、デフレ脱却は遠のくばかりだ。株安円高が続けば実体経済にもさらなる悪影響が出てくるのは避けられず、安倍政権の経済政策、アベノミクスは壁にぶち当たったと見る向きが多い。(八牧浩行

■筆者プロフィール:八牧浩行

1971年時事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務取締役編集局長等を歴任。この間、財界、大蔵省、日銀キャップを務めたほか、欧州、米国、アフリカ、中東、アジア諸国を取材。英国・サッチャー首相、中国・李鵬首相をはじめ多くの首脳と会見。東京都日中友好協会特任顧問。時事総合研究所客員研究員。著・共著に「中国危機ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外国為替ハンドブック」など。趣味はマラソン(フルマラソン12回完走=東京マラソン4回)、ヴァイオリン演奏。

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