Record China 2016年1月8日(金) 20時50分
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7日、中韓、中豪の自由貿易協定(FTA)が昨年12月20日に同時発効した。同日、関税リストに基づき第1段階の関税引き下げが実施され、今月1日には第2段階の関税引き下げが実施された。資料写真。
2016年1月7日、中韓、中豪の自由貿易協定(FTA)が昨年12月20日に同時発効した。同日、関税リストに基づき第1段階の関税引き下げが実施され、今月1日には第2段階の関税引き下げが実施された。過渡期を経て、2つのFTAによりほとんどの品目がゼロ関税となる。人民日報が伝えた。
両FTAの発効により、一般市民の生活に実質的な利益がもたらされるだけでなく、企業の生産や中国の対外経済貿易構造にもプラスの影響がもたらされる。中国FTAの加入国が拡大し、外向型の経済に向け新たな一歩を踏み出した。
▽消費者に利益―商品の価格が安くなり、選択肢が増える
上海海関(税関)学院教授、税関税収研究センター長の李九領(リー・ジウリィン)氏は「FTAの発効後、一般消費者にとって最も直接的な利益は、商品価格が安くなり、選択肢が増えるということだ」と指摘する。
中韓FTAでは6108品目の中国原産商品、1649品目の韓国原産商品が相手国で直ちにゼロ関税となる。中豪FTAでは、5662品目の中国原産商品、2402品目のオーストラリア原産商品がゼロ関税となる。
FTA発効当日、オーストラリア製粉ミルクの関税が15%から12%に引き下げられ、今年1月には9%に引き下げられた。このほかオーストラリアのロブスター、タラバガニ、アワビなどシーフードの税率も2〜3%引き下げられた。
税関総署関税司原産地弁公室副室長の宋彦魁(ソン・イエンクイ)氏は、「関税引き下げの計画では、中韓FTAは最長20年の過渡期を設置している。しかし具体的な産業と商品を見ていくと、圧倒的多数の品目の関税が10年以内に撤廃される。例えば中国に輸入される韓国製の炊飯器、オーブン、IH調理器、マッサージ器、美容器具などは、10年以内に15%の関税が撤廃される。中豪FTAはより自由化の程度が高く、FTA発効後、双方が輸入する商品のうちゼロ関税となる品目の輸入額がいずれも85.4%に達する」と紹介した。
▽貿易・投資環境の改善―関連産業に利益
中国税関の初歩的な予測によれば、中韓FTAの発効から1年以内に、約260億ドル(3兆1000億円)の中国輸出品、200億ドル(2兆4000億円)の韓国輸出品の関税が優遇される。中豪FTAでは約200億ドルの中国輸出品、150億ドルのオーストラリア輸出品の関税が優遇される。
中韓FTAを見ると、両国の産業にはそれぞれ強みがあり、自由度の高い市場が開放されれば、これらの産業はいずれも利益を得ることができる。
中韓FTAの発効後、中国製スマートロボットの韓国への輸出にかかる関税8%が撤廃された。12月20日午前、青島同豊友道自動化設備有限公司が生産した「ゼロ関税」ロボットが韓国に輸出された。同社の董勝吉(ドン・ションジー)副総経理は「ゼロ関税になった後、これらのロボットは約2万元(36万円)の税が免除された。これは韓国での販売価格に直接反映され、わが社の市場競争力が高まる」と述べる。
▽中国のFTA戦略計画がますます明確化
宋彦魁(ソン・イエンクイ)氏は、「中韓FTAは中国がこれまでに締結した中で貿易額、カバー範囲が最大のFTAだ。また、中豪FTAは両国がこれまでに締結したFTAの中で貿易・投資の自由化レベルが最高のFTAの一つ。中豪両国の経済は相互補完性が高く、多くの分野で高い協力の潜在力を持つ」と語る。
中韓・中豪のFTAが発効したことで、中国のFTA戦略計画がますますはっきりしてきた。中国がこれまでに締結し、発効されたFTAは14に上り、アジア、ラテンアメリカ、オセアニア、欧州の22カ国・地域に関わる。
李九領氏は「世界経済の回復が伸び悩む中、FTAを通じて貿易と投資を拡大することは、世界経済低迷に対応する『良薬』であり、新常態に適応し、これをリードするための重要な措置である」と指摘する。(提供/人民網日本語版・翻訳/SN・編集/武藤)
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