新年の東証株価が急落、一時500円安=中国株安やサウジ・イラン国交断絶を嫌気―地政学的リスク拡大か

八牧浩行    2016年1月4日(月) 12時30分

拡大

4日、年明け最初の取引となった東京株式市場で、日経平均株価が急落。午前の終値は昨年12月30日終値に比べ492円安い1万8541円となった。中国・上海株式相場が大幅安で始まったことやサウジアラビアとイランの国交断絶が嫌気された。写真は東京証券取引所。

2016年1月4日、年明け最初の取引となった東京株式市場で、日経平均株価が急落。午前の終値は前営業日の昨年12月30日終値に比べ492円30銭安い1万8541円となった。中国・人民元相場が下げ止まらず、4日の中国・上海株式相場が大幅安で始まったことが嫌気された。サウジアラビアとイランの国交断絶による地政学リスクの高まりも投資家心理を冷やした。外国為替市場で円が上昇、119円台を付けたことも売り材料となった。下げ幅は一時500円を超え、最安値は1万8518円。

4日の中国・上海株式相場は続落で始まり、その後下げ幅を拡大した。寄り付き直後に発表された15年12月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が48.2と前月から0.4ポイント低下したことが売り材料となった。

サウジアラビアがイランとの外交断絶を発表したため、市場では中東での地政学リスクの拡大を懸念する声が多い。サウジアラビアがイランへの対抗措置として原油生産増強に動けば、原油価格のさらなる下落につながる、との見方も出ている。(八牧)

■筆者プロフィール:八牧浩行

1971年時事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務取締役編集局長等を歴任。この間、財界、大蔵省、日銀キャップを務めたほか、欧州、米国、アフリカ、中東、アジア諸国を取材。英国・サッチャー首相、中国・李鵬首相をはじめ多くの首脳と会見。東京都日中友好協会特任顧問。時事総合研究所客員研究員。著・共著に「中国危機ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外国為替ハンドブック」など。趣味はマラソン(フルマラソン12回完走=東京マラソン4回)、ヴァイオリン演奏。

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携