2015年11月9日、経済協力開発機構（OECD）が韓国の今年の国内総生産（GDP）成長率見通しを下方修正した。OECDは昨年11月に3．8％の見通しを出していたが、今年6月に3．0％に修正、そして今回再び2．7％に引き下げた。韓国・イーデイリーなどが伝えた。

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OECDの発表では、ここ1年の世界の成長率見通しは3．7％から2．9％に0．8ポイント、また中国については7．1％から6．8％へ0．3ポイントそれぞれ下方修正されているが、韓国の1．1％の引き下げ幅は中でも際立っている。この要因とされるのが、今年韓国を襲った中東呼吸器症候群（MERS）だ。OECDはMERSによる民間消費の冷え込みが今回の修正の背景にあるとしている。

今回、OECDが韓国の成長率を2％台に引き下げたことで、3％台を展望する国際機関はなくなったことになる。LG経済研究院の見通しは2．6％、現代経済研究院も2．5％で、韓国国内機関の見通しはOECDよりも厳しい。また、崔ギョン煥（チェ・ギョンファン）経済副首相兼企画財政部長官は、政府目標値である3．1％の達成は「困難が予想される」としており、政府も事実上、引き下げを認めている形だ。

この報道について、韓国のネットユーザーからは、政権運営に問題があると批判する声のほか、相次ぐ引き下げに諦めともみえるコメントも寄せられている。

「若者の失業、出生率の低下など、すべての原因はただ一つ」

「朴槿恵（パク・クネ）大統領の創造経済政策のおかげ」

「大統領は、選挙に出馬した時に掲げた公約のうち、一つでも守った物があるだろうか？『最悪の政治とは国民との約束を守らないこと』と発言していたことが思い出される」

「次期大統領こそは、金大中（キム・デジュン）や盧武鉉（ノ・ムヒョン）のように信頼できる人を選ぼう」

「政権が変わらない限り、経済は落ち込む一方だ」

「政府は統計の捏造（ねつぞう）をやめろ」

「若者こそ国家の柱なのに、柱の1本も築けない国家は最悪だ」

「国家の指導者の資質は国民のレベルと比例する」

「民間企業では目標を達成できなければ不利益を被ることになる。役人の目標未達にも不利益があれば、高い見通しを言い張ることもなくなるだろうに」

「経済成長なんて…。つぶれさえしなければありがたいくらいだ」

「国の経済力自体が下り坂だ。最近海外に行くと、前よりも韓国製品を見かけなくなった」（翻訳・編集/和氣）