中国人の訪日ブーム、9月も拡大、「景気変調」の影響なし=前年比2倍の49万人―訪日外国人総数も161万人超、年間で2000万人に迫る勢い

八牧浩行    2015年10月21日(水) 16時57分

拡大

21日、日本政府観光局が発表した9月の訪日外国人客数は、前年同月比46.7%増の161万2000人で、これまで9月として過去最高だった2014年を52万人上回った。写真は中国人観光客。

(1 / 2 枚)

2015年10月21日、日本政府観光局が発表した9月の訪日外国人客数は、前年同月比46.7%増の161万2000人で、これまで9月として過去最高だった2014年(109 万9000人)を52万人上回った。このうち中国人訪日客は前年同月比2倍の49万1000人を記録。中国景気の変調などを受けて、中国人訪日客が減少するとの懸念もあったが、影響はなかった。

その他の写真

国別では中国に続いて台湾30万3000人(37%増)、韓国30万2000人(38%増)、香港11万5000人(65%増)の順。この結果、2015年1〜9月の訪日外国人客全体の累計は1448万人に達し、年間で過去最高だった2014年(1341万人)を早くも突破した。今年暦年で2000万人に迫る勢いだ。中国人訪日客は今年1〜9 月の累計で383万8000人と昨年同期(178万人)の2.2倍に達した。

9 月は、アジア地域を中心に休日が多い上に、特に今年は中国の中秋節休暇(9月末)が国慶節休暇(10月上旬)に近づき長期休暇が取得しやすい日並びとなったこと、韓国の旧盆休暇(9月末)が8月の旅行ピークから分離し、連休として独立したことが需要を喚起。これまでの訪日旅行プロモーションによる需要の創出、航空路線の拡大、近年の査証免除や要件緩和、円安と昨年10月からの消費税免税制度の拡充による買い物需要の拡大に加え、中国からのクルーズ船が多数寄港したことも、訪日外客数の増加要因となった。(八牧浩行

■筆者プロフィール:八牧浩行

1971年時事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務取締役編集局長等を歴任。この間、財界、大蔵省、日銀キャップを務めたほか、欧州、米国、アフリカ、中東、アジア諸国を取材。英国・サッチャー首相、中国・李鵬首相をはじめ多くの首脳と会見。東京都日中友好協会特任顧問。時事総合研究所客員研究員。著・共著に「中国危機ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外国為替ハンドブック」など。趣味はマラソン(フルマラソン12回完走=東京マラソン4回)、ヴァイオリン演奏。

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携