2015年10月14日、中国メディア・捜狐によると、日本と中国の科学者が次々にノーベル賞を受賞したことで、いまだ受賞のない韓国に激しい焦りが生じている。

【その他の写真】

韓国紙・中央日報によると、大韓韓医師協会は12日に行った記者会見で、政府の協力が得られれば、「韓医学は10年以内に中医学を超えられる」とし、「韓国はノーベル生理学・医学賞を受賞する力を完全に有する」との見解を示した。

韓国紙・朝鮮日報は13日、コラムで「韓国よりも100年早く近代化を進めた日本はともかく、第2次大戦後に建国したばかりの中国までもが自然科学分野でノーベル賞を受賞した」とし、韓国は自らの科学研究体制を真剣に見直す必要があると指摘した。

今年ノーベル生理学・医学賞を受賞した中国の屠ユウユウ氏は伝統的な中医学の関連著作からヒントを得てマラリア治療に有効な成分を発見したが、ソウル大学校生命科学学部の教授は、韓国も中国に学び、伝統的な韓医学を現代医薬科学と組み合わせることで、先祖伝来の貴重な財産を守ることができるとし、中医学に由来し植物から有効成分を得る韓国の天然医薬品学でも同様の方法がとれるはずだとした。

一方、韓国社会に根強い天然医薬品学に対する差別的な見方について、ソウル大学の教授は批判視する。韓国監察院や一部国会議員がその安全性や有効性を疑問視していることは受け入れがたいとし、政府関係職員にも伝統的な医薬品学全体を疑問視する声があると批判した。

大韓韓医師協会は、中国政府が中医学研究に年間70億元（約1300億円）もの予算を拠出しているのに対し、韓国政府が韓医学に拠出している予算は1億元（約19億円）で、中国の中医科学院の職員が6000人に上るのに対し、韓国は正規職員が143人しかいないと指摘し、韓医学の世界進出には政府のサポートが欠かせないとしている。（翻訳・編集/岡田）