映画「楊貴妃」の衣装、製作したのは日本人女性だった―中国メディア

Record China    2015年8月13日(木) 23時30分

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13日、映画「楊貴妃」における大婚の儀は人々に大きなインパクトを与えた。

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2015年8月13日、映画「楊貴妃」における大婚の儀は人々に大きなインパクトを与えた。広大な大殿で赤い雲錦製の30メートルある礼服を身にまとう女優のファン・ビンビン范冰冰)の姿は、そのあまりの美しさに息を呑むほどだ。環球網が伝えた。

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礼服の重さは20キロ、60万元(約120万円)の価値があるという。真冬の撮影だったにもかかわらず、ファン・ビンビンは全身汗まみれでこのシーンの撮影に臨んだ。実はこの礼服、ある外国人の手によった作られたもの。アジア一の衣装デザイナー、ワダエミだ。これまでワダ・エミの衣装作品を着た女優には、ファン・ビンビンのほかにブリジット・リン(林青霞)、マギー・チャン(張曼玉)、チャン・ツィイー(章子怡)、レスリー・チャン(張国栄)、トニー・レオン(梁朝偉)などがいる。

ワダ・エミの長年にわたる職業人生において、ほぼ半分の時間が中国伝統衣装の研究に費やされている。ワダ・エミが衣装を手がけた映画は賞を受賞するといわれるほど。

1937年生まれのワダ・エミが最初に学んだのは西洋画であった。彼女の名を世界に知らしめたのは1985年の映画「乱」だ。ワダ・エミはこの映画でアカデミー衣装デザイン賞を受賞している。

ワダ・エミと中国との縁は1993年のロニー・ユー(于仁泰)監督の作品「白髪魔女伝」で結ばれる。黒澤明監督の熱狂的なファンであるロニー・ユー監督は、「乱」の衣装デザインに深く心を打たれ、自ら東京に飛んでワダ・エミに衣装デザインを頼み込んだ。

そうして生まれたのがブリジット・リンが身にまとった赤い霓裳(げいしょう)だ。性格の変化に富んだ役柄もこの赤い衣装で余すことなく表現された。

1997年にマギー・チャンやミシェル・ヨー(楊紫瓊)、●君梅(ヴィヴィアン・ウー、●は烏におおざと)などが出演した映画「宋家の三姉妹(原題:宋家皇朝)」に使用された古風で雅やかなチャイナドレスもワダ・エミの手によって生まれたものだ。三姉妹のそれぞれの性格や時代背景がすべて衣装デザインからにじみ出ており、同作品は第17回香港電影金像賞衣装デザイン賞を受賞している。

2002年にはチャン・イーモウ(張芸謀)監督と映画「ヒーロー(原題:英雄)」で協力しており、作品における衣装の独特のデザインや大胆な純色の使用はすべてワダ・エミのアイディアが反映されている。

再度チャン・イーモウ監督と協力した2004年の映画「LOVERS(原題:十面埋伏)」では、チャン・ツィイーの華麗な衣装の数々に、中国の古代衣装はここまで美しくなるものかと多くの人が感嘆したことだろう。

ワダ・エミは78歳と高齢だが、今でもその職業人生を歩み続けている。「以前84歳の外国人映画監督がいることを知った。この歳で引退するわけにはいかない」と述べている。(提供/人民網日本語版・翻訳/IM・編集/武藤)

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