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海外での就労ビザ取得難で就業情勢に変化、中国人留学生の間に沸き起こる帰国ブーム―中国メディア

Record China    2015年7月30日(木) 19時49分

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27日、米国の各有名大学が卒業シーズンを迎えている。写真は米国のチャイナタウン。

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2015年7月27日、米国の各有名大学が卒業シーズンを迎えている。卒業と同時に、多くの中国人留学生が「今後の身の振り方」の選択に迫られる。十数年前とは違い、「卒業後も米国に留まる」ことは中国人留学生にとって、もはや第一選択肢ではなくなった。一方、中国を取り巻く大きな局面がスピーディに変化するなか、米国での就業圧力は依然厳しく、移民政策もたびたび変わるという状況を踏まえ、「帰国してキャリアアップを目指す」道を選ぶ中国人が増えてきている。人民日報海外版が伝えた。

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抽選による外国人向け米国就労ビザ(H1B)発給策は、「帰国ブーム」を後押しする重要な推進力となっている。この2年間、H1Bビザの抽選に漏れた多くの中国人留学生は、1年間働いた会社を離れざるを得なくなった。この政策によって、多くの中国人留学生にとって、「卒業後も米国に留まる」という選択は、大きく遠ざかることとなった。

米国の大学を半年前に卒業、貿易会社に職を得た中国人留学生は、「米国で職は見つかり、会社も私が就労ビザを取得することを支援すると言ってくれた。それでもやはり、私は中国国内での就業チャンスを伺っている。就労ビザの取得が抽選によって決まるとなると、抽選に当たる自信が十分ある人など皆無だろう。不安を募らせながら抽選の結果を待つくらいなら、さっさと中国で仕事を探して帰国した方が良いかもしれない」と胸の内を明かした。

就業をめぐる米中両国の環境の変化が、「卒業後帰国する」という選択肢を選ぶ人が増えたもう一つの要因だ。金融危機以来ずっと、米国の就業問題は、米国政府が頭を抱える難題となっている。「この上、留学生の就業問題にまで関わってはいられない」というのが米国の本音であろう。

ペパーダイン大学公共政策学部を昨年卒業した于(ユー)さんは、「まず、我々文系の学生を取り巻く状況は、理系エリートとは全く異なる。米国で仕事を見つけることは、極めて難しくなっている。言語の上でのハンディキャップに加え、報酬面で堂々と希望を提出する勇気もない。反対に、中国に戻れば、高い報酬の仕事を得るチャンスはもっと増える」と話した。

多くの留学生が、次から次へと、「景色は素晴らしいがとても寂しい」生活から脱却したいと望むようになった。卒業して3カ月が経った留学生の張(ジャン)さんは、よくよく考えた末、ついに帰国便のチケットを予約した。「米国での生活は、あまりにも孤独だった。一人っ子の私が、米国に残る道を選んでしまうと、以前のような父母と一緒の生活は諦めざるを得なくなる。この変化は、あまりにも大きく、私と両親は、決して適応できないだろう」と張さんは話す。そして、「2、3年の米国留学生活を経験することができて、もう十分満足した。今、両親のもとに帰る時が来た」と続けた。

多くの「経験者」は、「自分を取り巻く環境に一番適した道を選ぶことが王道」という見解を示している。かつては自身も移住者だったカリフォルニア州アルハンブラ市市議会の沈時康(シェン・シーカン)議員は、次のとおり話した。

現在の中国人留学生のバックグラウンドは、ほぼ似通っている。ほとんどが一人っ子で、中国で高校または大学学部を卒業後、単身海外にやってきた。本当のことを言えば、このようなバックグラウンドは、米国で生きていく上で、役には立たない。というのも、彼らは、米国に来た時点でかなり大きくなっており、言語・文化の分野で、米国社会に溶け込むことが難しくなっている。これは、彼らの「疎外感」を大いに増長させる。また、中国の友人と長い間離れ離れになり、慣れ親しんだ国内の生活を懐かしく思う気持ちが募るため、精神的に孤独感が強まる。総合的に見て、これらの要因から、「卒業後も米国に留まる」道に対して、「苦労する割には見返りが乏しい」という判断を下すことになる。それに対し、米国での数年間の留学生活が特別な体験だったと割り切り、この体験によって国際的な視野を手に入れて帰国後のキャリアアップに活かすという作戦は、極めて賢い選択肢と言えるだろう。(提供/人民網日本語版・翻訳/KM・編集/武藤)

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