2015年7月17日、環球時報は、韓国の黄震夏（ファン・ジンハ）国会国防委員長が、北朝鮮に対する「核の傘」の提供を中国に促すような発言をしたと報じた。

【その他の写真】

韓国のテレビ局KBSによると、黄委員長は米ワシントンで開かれた座談会に出席し、「北朝鮮の核問題は一刻の猶予を争う事態」と指摘。その上で、「中国が北朝鮮に核の傘を提供し、北朝鮮に核兵器の開発を放棄させるという方法もある」との考えを述べ、例として米国と韓国の関係を挙げた。

これに対し、清華大学教授でカーネギー国際平和財団の研究員を務める李彬（リー・ビン）氏は、「積極的に北朝鮮問題を解決しようとする新たな手段だが、中国による提供は不可能」との見解を示した。その理由として、北朝鮮の国防政策の独立性の高さ、中国が提供した場合に起こる諸外国からの非難を挙げ、「最も重要なのが、他国に核の傘を提供することは中国が一貫して堅持してきた核政策に合致しない点だ」と説明した。（翻訳・編集/野谷）