中国の南シナ海の岩礁埋め立て、中国ASEAN間の『行動宣言』に違反=平和的解決妨げる―アキノ比大統領が記者会見で非難

八牧浩行    2015年6月5日(金) 15時26分

拡大

5日、アキノ・フィリピン大統領は日本記者クラブで記者会見し、中国による南シナ海の岩礁埋め立てについて「2002年に中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)との間で結んだ『行動宣言』に違反している」と非難した。写真はフィリピンのアキノ大統領。

(1 / 4 枚)

2015年6月5日、来日中のアキノ・フィリピン大統領は日本記者クラブで記者会見し、中国による南シナ海の岩礁埋め立てについて「2002年に中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)との間で結んだ『行動宣言』に違反している」と指摘。「こうした一方的な行動は建設的で平和的な方法による問題の解決を妨げている」と中国を非難した。発言要旨は次の通り。

その他の写真

世界の安定のために日本は積極的な役割を果たすべきだ。フィリピンは日本が積極的パートナーとして世界各地で平和維持の努力を志向する「安保法案」を歓迎する。

(中国による)南シナ海の岩礁埋め立ては、2002年に中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)との間で結んだ「行動宣言」に違反している。こうした一方的な行動は建設的で平和的な方法による問題の解決を妨げている。法的拘束力のある「行動規範」を早急に作るべきだ。

フィリピン政府はインフラ整備に力を入れている。2016年の大統領選では現政権の政策の継続が好ましい。国民の多くは改革の継続を望んでいる。

アジアインフラ投資銀行(AIIB)は参加を表明している段階だが、正式に加入するかは新銀行が政治的に決められることがないか、統治構造などをチェックしなくてはならない。(八牧浩行

■筆者プロフィール:八牧浩行

1971年時事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務取締役編集局長等を歴任。この間、財界、大蔵省、日銀キャップを務めたほか、欧州、米国、アフリカ、中東、アジア諸国を取材。英国・サッチャー首相、中国・李鵬首相をはじめ多くの首脳と会見。東京都日中友好協会特任顧問。時事総合研究所客員研究員。著・共著に「中国危機ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外国為替ハンドブック」など。趣味はマラソン(フルマラソン12回完走=東京マラソン4回)、ヴァイオリン演奏。

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携