政府が小中学生を動員、喫煙者にダメ出し=史上最も厳格な禁煙令を実施―北京市

Record China    2015年6月1日(月) 15時32分

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1日、世界一厳格だと言われる禁煙令が北京で施行される。

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2015年5月31日、中国紙・参考消息(電子版)によると、世界一厳格だと言われる禁煙令が北京で6月1日から施行される。

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今回の禁煙令では、北京市内のレストランやホテル、病院などの公共スペースがすべて対象となる。公共スペースで禁煙を実施せず、法令に違反した企業・機関に対しては最高1万元(約20万円)、個人に対しては200元(約4000円)の罰金が科せられる。

関連部門が実施状況の抜き打ち検査を行うとともに、一般市民からの通報システムも採用する。北京市内の至る所に掲示されている啓蒙ポスターには、禁煙ホットラインの電話番号のほか、公式ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のQRコードが印刷されており、市民は違反行為を簡単に通報できるようになっている。

北京市には喫煙者が総人口の5分の1に相当する約400万人もいるため、今回の厳しい禁煙令によって、直接の健康被害だけでなく深刻な大気汚染を少しでも和らげようとする狙いがある。禁煙令が厳格に実施されると、喫煙者は今後、ほぼ自宅のみでしか喫煙できなくなる可能性がある。

こうした状況について、AFP通信は「世界で最もたばこに対する依存度が高い国で禁煙令が有効に実施されるかどうかは疑問だ」と報じた。その理由について、北京市では過去にも同様の厳しい禁煙令を数回実施してきたが、いずれも思ったほどの効果が上がらなかったためとしている。

実際、北京市がこれまでに公布した禁煙令はいずれも失敗に終わっている。08年の禁煙令は北京五輪期間中の中国のイメージアップを目指したものとみなされて一時的な効果は上がったが、11年に発せられた禁煙令は国民からほとんど無視され、失敗に終わった。

今回の禁煙令について、中国疾病予防控制センターの楊功煥(ヤン・ゴンホアン)元副主任は「十分な監督ができるかどうかが鍵になる」と指摘し、「こうした措置は、数年間かけて初めて効果が現われるだろう」と予測する。

オーストリア紙・スタンダードは「北京市では小中学生を動員して、ジェスチャーを使って喫煙者にレッドカードを突きつける」と報じた。小中学生が手によるジェスチャーで「だめ!」「不快!」「ストップ!」を表す練習をしており、6月1日以降レストランなどの公共スペースで喫煙者を発見した場合、吸血鬼に対して十字架を突きつけるように、ジェスチャーを使って警告するという。

また、英紙インデペンデントは今回の禁煙令の実施もかなり難しいだろうと予測する。その理由について、「欧米諸国と違い、中国では喫煙が健康に対するリスクが高いという“文化的な差別”を受けているわけではない」と指摘している。(翻訳・編集/秋田)

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