中国国営テレビのディレクター「日本は中国を映す鏡」―中国メディア

Record China    2015年1月23日(金) 20時53分

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21日、中国中央テレビのドキュメンタリー番組のディレクターを務める王冲霄氏は、メディア業界人として、これまでずっと隣国である日本に注目し続けてきた。

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2015年1月21日、中国中央テレビ(CCTV)のドキュメンタリー番組のディレクターを務める王冲霄(ワン・チョンシャオ)氏は、メディア業界人として、これまでずっと隣国である日本に注目し続けてきた。そして、自分なりの考えを持つようになった。中国網が伝えた。

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王冲霄氏は、「日本文化に対する理解は、水均益(シュイ・ジュンイー)氏と組んでCCTVの国際インタビュー番組を制作した10年前にさかのぼる」と語った。その際、王氏は中国のメディアが日本をどのように見ているのか、あるいはどのように日本のイメージを伝えているのかに気付き、ずっと矛盾と困惑を心に抱いてきた。この100年程、中国人の日本文化に対する見方は、社会全体の思想や社会の変遷に影響を受け続け、客観的視線や分析に欠けてきた。そのため、中国の人々の日本に対する認識も終始揺れ動いてきた。各方面の影響を受け続けてきた人々は、日本に対して常に冷静な判断ができずにいる。このため、中国人の目に映る日本のイメージは、非常に曖昧なものとなっている。

この10年間、王氏は日本に対して格別な興味を抱いてきた。この世界で中国にとってもうひとつ非常に重要な国があるとしたら、それは日本にほかならないからだ。「中国人が世界全体を認識する際、どんな目的であろうと、またどのような状況であろうと、日本は必ず我々の第1選択肢となる。どんな文化や文明も鏡像となる文明がある。例えば、キリスト教文明の鏡像はイスラム文明で、二つの文明は、互いを映しあっている」。

王氏には、日中両国の文明は相互に相手の姿を映しあっているように見える。日本は中国の一面を映す鏡であり、この鏡には中国の美しさのほかに、中国の醜さも映している。中国は、自身の醜さや恥ずかしい姿が映し出されているからといって、この鏡を割らなければならないのだろうか?その答えは、もちろんNOだ。

この鏡がいつできたのか?王氏は、この質問の答えに、日中学者の知識が必要だと考えている。「客観的で誠意に溢れた方法で日中両国の文化交流を展開し、この鏡を立ち上げるべきだ。鏡は決して壊してはいけない。一旦壊してしまったら、日本に対する影響はあまり大きくないかもしれないが、中国に対する弊害は計り知れない」と王氏。

NHKは、毎年社会問題を取り上げたドキュメンタリー番組を制作している。このドキュメンタリー番組に着目しても、中国の題材を扱ったものが半分以上を占めている。近年の不況を受けて、ドキュメンタリー番組の制作本数も減少しているが、この比率だけは変わっていない。一方、中国メディアが日本を報道する場合、その時の政局の影響を受けやすく、客観的な視点を持つことは非常に難しい。

二つの国が互いの姿を映し出す上で非常に重要な一点は、両国が対等に、あるいは客観的に先方を見ることができないのかと。日中戦争(抗日戦争)を研究する上で、歴史における数多くの残酷な出来事を目にすることが避けられず、王氏もまた複雑な思いで日本という国を見ている。しかし、どんなに複雑な感情を持っているにせよ、日本に注目するべきだという一点は変わらない。それが対等な注目であったとしても。中国のメディアは、はたして50%のエネルギーを使って、日本を見ているのだろうか?現在、中国は遥か遠い国の出来事を報道しているにも関わらず、身近な隣国に対しては軽視するか敵視している。

なぜ日本に注目するかについて、王氏は、「現在の世界はキリスト教文明が主導する現代化であり、その他の文明は現代化への転換の問題に直面している。あらゆる文明の中で、唯一順調に現代化を実現し、しかも成功させた国はおそらく日本だけだろう。ほかの文明は現代化に成功したとは言い難い。実際、中国を含め多くの国が泥沼の中で前に進むのに非常に苦労している。泥沼がいったいどのぐらいの深さなのかさえわからない。そんな中、現代化に成功した隣国が、注目に値しないはずがない。どちらにしても、我々は日本という国を正視するべきだ。(提供/人民網日本語版・翻訳/MZ・編集/武藤)

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